棚田を保護するために活用すべき制度とは
- Sachiko Fukushima
- 2023年5月30日
- 読了時間: 2分
更新日:2023年9月22日
美しい景色の棚田…あなたの身近にありますか?
せっかく棚田になっていても、もう耕作していなかったり、近くの集落が高齢化して管理ができなくなったり、すっかり荒れてしまっている棚田もあると思います。
今日は「棚田を保護する制度」について書いてみます。
「棚田」とは
山の斜面に階段状に作られた田んぼのことです。特殊な場所にだけあるのではなくて、これが意外と山の中の集落に行けばありがちな水田の形態です。日本全国の水田面積の約8%にあたる22万1000haが棚田になっているとのことで、東京ドーム(約46,000㎡)の4.5倍とのことです(日本棚田連絡協議会のHPを参照 https://tanada-japan.com/)。
1995年、第1回棚田(千枚田)サミットが開催されたのは、高知県梼原市だったそうです(農林水産省HPより https://www.maff.go.jp/j/nousin/tanada/attach/tanadaisan-kohyo/202.pdf)
また棚田は、小さな田んぼが数多く集まっているところもあり、「千枚田」と呼ばれることもある。

「棚田」を定義している法律
棚田を定義している法律というのは、棚田地域振興法という法律です。棚田にさえ法律があります。
この法律は
棚田が多くみられる地域での、人口減少や高齢化が進んでいることから、こうしたことが原因で棚田の荒廃が進まないように、地域の振興や棚田の保全について、国が基本的な方針や政策を定めて地方自治体と連携して取り組んでいきましょう、というものです。
棚田地域の振興とは、いったいどういうものを想定してるかというと、
棚田地域の有する農産物の供給
国土の保全
水源の涵かん養
生物の多様性の確保その他の自然環境の保全
良好な景観の形成
伝統文化の継承等の多面にわたる機能が維持
などなどです。↑条文そのままなのでちょっと表現が難しいですね(笑)
ようは、荒廃ささずにきちんと水田として機能するように管理していって、農産物もとれるようにして、自然環境や景色も守って行こうね…ということですね。

「振興」のための取り組み
国が基本的な方針を作って、それに応じて地方自治体が地域の棚田地域におけるそれぞれの計画を作る、という流れのようです(具体的にはあまり調べていません)。地方自治体が計画を作る時には、その地域の人や、棚田に関係する人たちは、「都道府県に対し、都道府県棚田地域振興計画の作成についての提案をすることができる」、とありますので、自治体任せにするのではなく、当事者が大いに提案をしていく方が身の丈にあった計画が策定できそうですね。
自分の住んでいる地域に棚田がある…という方、自治体の方に一度相談してみるのもいいかもしれません。
※棚田地域の指定についてのパンフレット
↓ ↓ ↓
https://www.chisou.go.jp/tiiki/tanada/pdf/tanadachiikisinshinkouhou_pamphlet.pdf



コメント