小さな会社のガバナンス
- Sachiko Fukushima
- 2023年5月23日
- 読了時間: 3分
更新日:2023年9月22日
「ガバナンス」という言葉を聞いたことがあると思いますが、統治とか管理することを意味します。
ビジネス用語としては「コーポレートガバナンス」という言葉で、企業の活動を統治&管理するということです。
こうと聞くと、なんだか小難しく聞こえますね。
小さい会社だし、
自分が社長だし、
管理も何も、ちゃんと自分の目が届くから大丈夫でしょっ!と言いたくなります。
小さな会社でも「ガバナンス」の考え方は必要なんでしょうか?
それとも、そんなことに労力を割くよりは、売上や利益を上げることの方に尽力した方がいいんでしょうか?

ガバナンスの基本的な考え方
ガバナンスについては、主にはそこそこの規模以上の会社向けの考え方になってしまいます。
まず、会社は「会社法」によって定義されます。
会社法は2005年以制定され、従来の株式会社よりかなり自由度が増した設計になりました。
以前は3名以上の取締役が必要だったのが、取締役が1名から設立できるようになりましたので、社長1名だけで成り立つ会社も多く設立されています。
規模がそこそこあって、会社法に定められた色んな機関が設置されている会社になると、社長1人ではなかなか目が届かなくなるし、運営も複雑になります。
まず、
✅その会社は誰のものなのか
✅会社はどのように統治されるべきか
✅会社を統治するために、会社にどういう機関を設置するか
という議論がポイントになってきます。
基本的には社長一人の経営や、せいぜい数人の従業員がいたりするくらいの会社だと、社長の目が届きますね。人数も少ない会社なら、やたら複雑な機関を作る必要もないし、シンプルな方が運営が上手くいきますね。
小さな会社だと、「ガバナンス」という考え方は本当に不要なのでしょうか?

小さな会社でのガバナンスは必要か?
結論としては、
【小さな会社でも、ガバナンスの考え方は必要です】
理由は、社長自身も統治する…ことが必要だからです。
社長だって人間です、どんなに立派な事業をしていても、所詮人間ですから、ミスもするし、落ち込むことや嫉妬するという弱い面がでてくることもあるし、やっちゃいけないと分かっていてもついやっちゃったり…ということが全くない、とは言えません。
逆に言うと、そこそこの規模の会社になると、人員が多くなる分、ガバナンスやコンプラ対策がとりやすい体制が作れますが、社長一人の会社になるとこの体制がとれないところがリスクになります。
会社が小さければ、小さなミスが致命的になる可能性も高くなります。
会社が小さいとはいえ、その会社と取引をしていたり、恩恵を受けている関係者もいるわけなので、
自分が社長で、自分がお金を出して、自分が作った会社だから、自分の好きにするんだ
というわけにもいかないでしょう。

小さな会社のガバナンスのポイント
✅それ、法律に違反してないですか?
✅そのお金の使い方大丈夫ですか?
この2点です。
実は、ほぼ身内で経営する会社でも、違法だと分かっていてやってしまい、やめられなくなり破綻したり、最初は大したことないと思ってそのまま放置していたら、だんだんと大変な状況になってしまった、というケースを何件か私も見ています。
違法だと分かっていても、やめられなくなっている時にはやめられなくなってしまう理由が存在するもので、社長一人が統治していると、その社長の中のやめられない理由で、つい、続けてしまうのです。
そんな時、
ストップをかけてくれる存在が必要です。




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