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環境にやさしい農業(?)みどりの食料システム戦略

更新日:2023年9月23日



この「みどりの食料システム戦略」とはいったいどんなものなんでしょうか?


個人的には「みどりの食料」という、「みどり」が菜食主義なイメージです。→私は野菜も好きですが、肉類が結構好きです。



みどりの食料システム戦略とは


SDGsの観点から、生産力向上と持続性のイノベーションを実現し、


・持続的な食料産業基盤を構築する

・国民の豊な食生活を守り、雇用や増やす

・安心して暮らせる地球環境を守り続ける


というような効果を期待しているとしています。


大規模自然災害・地球温暖化、生産者の減少等の生産基盤の脆弱化・地域コミュニティの衰退、新型コロナを契機とした生産・消費の変化などの政策課題に直面している中、続可能な食料システムを構築することを目的にしたもの、というふうな説明です。



みどりの食料システム法の目的は


法律の条文(法の正式名称:環境と調和のとれた食料システムの確立のための環境負荷低減事業活動の促進等に関する法律)を見てみると、第1条の目的のところにはこのように書かれています。


この法律は、環境と調和のとれた食料システムの確立に関する基本理念等を定めるとともに、農林漁業に由来する環境への負荷の低減を図るために行う事業活動を促進するための措置及びその基盤を確立するための措置を講ずることにより、環境と調和のとれた食料システムの確立を図り、もって農林漁業及び食品産業の持続的な発展並びに国民に対する食料の安定供給の確保に資するとともに、環境への負荷の少ない健全な経済の発展を図りながら持続的に発展することができる社会の構築に寄与することを目的とする。


ポイントを絞ると


・環境と調和のとれた食料システムを確立すること

・農林漁業、食料産業の持続的な発展

・国民の食料の安定供給の確保


主にはこの3つのポイントがあります。


最初に「みどり」が菜食主義的なイメージだったので、野菜についてのシステムかと思いましたが、林業、漁業、その他の食品産業が含まれています。


上の3つの分野とその関連分野について、いろいろとやっていきましょうね、という制度です。



畑で野菜を収穫する女性

みどりの食料システム戦略としての取り組み


一体どんな取り組みが展開されるのか?


・技術開発促進、技術の普及

・環境負荷が低減できる生産方式の導入を促進する

・環境負荷が低減できる原材料の利用の促進

・環境負荷が低減できる流通の合理化を促進

・環境負荷が低減できる農産物の消費拡大を促進

・上記のような取り組みの評価


などが法律の条文に書かれてある大きなポイントです。


ここからは取り組み内容をもう少し詳しく見ていきましょう。



取組1:環境負荷軽減の推進


資材やエネルギー調達については、脱輸入、脱炭素化、環境負荷軽減を推進していくために、例えば


① 持続可能な資材やエネルギーの調達

② 地域・未利用資源の一層の活用に向けた取組

③ 資源のリユース・リサイクルに向けた体制構築・技術開発


エネルギーの地産地消(再生可能エネルギー)、代替飼料などの活用(これが???)→具体的例としては、イエバエの幼虫をに有機廃棄物(これ何?)のえさをやり幼虫を育てて、それを飼料とするというのがあるらしい。


取組2:イノベーション等による持続的生産体制の構築


① 高い生産性と両立する持続的生産体系への転換

② 機械の電化・水素化等、資材のグリーン化

③ 地球にやさしいスーパー品種等の開発・普及

④ 農地・森林・海洋への炭素の長期・大量貯蔵

⑤ 労働安全性・労働生産性の向上と生産者のすそ野の拡大

⑥ 「新たな資源管理の推進に向けたロードマップ」に沿った 水産資源の適切な管理


などの方針のもとに、主に機械化、電子化、ロボットやAIの活用を増やすという内容になっているようです。→個人的には機械化や電子化が進むと、使用エネルギーの量が増えて、長い目で見ると環境負荷の軽減にはならないのでは?と思います。



ドローンを使った農薬散布

取組3:持続可能な加工・流通システムの確立


① 持続可能な輸入食料・輸入原材料への切替えや環境活動の促進

② データ・AIの活用等による加工・流通の合理化・適正化

③ 長期保存、長期輸送に対応した包装資材の開発

④ 脱炭素化、健康・環境に配慮した食品産業の競争力強化


サプライチェーン、コールドチェーンについては、システム化、電子化、ロボット化、AI活用を進めていく方針のようです。


取組4:環境にやさしい持続可能な消費の拡大や食育の推進


① 食品ロスの削減など持続可能な消費の拡大

② 消費者と生産者の交流を通じた相互理解の促進

③ 栄養バランスに優れた日本型食生活の総合的推進

④ 建築物の木造化、暮らしの木質化の推進

⑤ 持続可能な水産物の消費拡大


「フードロス」削減の取り組み、林業では高層木造技術を確立などを目指すようです。そのほか、地産地消のための取り組み、勉強会などを増やすという方針もあるようです。



スーパーに陳列しているたくさんの野菜

取組5:食料システムを支える持続可能な農山漁村の創造


①基盤整備の推進

② 農山漁村発イノベーションの推進

③ 多様な機能を有する都市農業の推進

④ 多様な農地利用の推進

⑤ 食料生産・生活基盤を支える森林の整備・保全

⑥ 藻場・干潟の保全・創造と水産業・漁村の 多面的機能の発揮


ビオトープや景観作物の耕作(菜種、ひまわりなど)の多様な農地の利用の促進、農副連携、農泊、都市農業の推進などがあります。農山漁村地域においては、所得向上の取り組みもするようですが、ビジネス主義的な考え方よりは、「国の食料を守る」という視点での所得保障の取り組みも取り入れてほしいです。


そして、どんどん農業を頑張りたい方向けには、「みどり認定」という制度があります。


「みどり認定」を受ければ、設備投資の際の税制優遇を受けることができたり、国庫補助金の採択が優遇されたりするそうです。→具体的に「みどり認定とは」についての記事は、また別の日に公開します。



取組6:サプライチェーン全体を貫く基盤技術の確立と連携


①人・知・資金が好循環する産学官の連携

② イノベーション推進のための基盤整備と活用

③ 人材育成

④ 未来技術への投資拡大

⑤ グローバルな研究体制の構築

⑥ 知的財産の戦略的活用

⑦ 品種開発力の強化

⑧ スマートフードチェーンの構築

⑨ 国立研究開発法人の強化


データの連携、人材育成、技術開発に投資をしていきましょう、というものです。この辺の概要については、後日もうちょっと詳しく調べてみたいと思ってます。⑤⑥⑦あたりについては、種苗法、ゲノム編集など、必ずしも日本にとって良い方向性での発展が見込めないものも含んでいそうです。



養殖のサケ

取組7:カーボンニュートラルに向けた森林・木材のフル活用による CO2吸収と固定の最大化


① 林業イノベーション等による森林吸収の向上

② 木材利用拡大による炭素貯蔵・ CO2排出削減効果の最大化


2050年までに石油燃料を使用しない施設への移行をすること、農業機械も化石燃料を使用しない、園芸で使用する廃プラのリサイクル率を100%へ(本当にできるの?一般ごみとかはだいぶ燃やしてるのに??)、とちょっと突っ込みたいところがあったりもするのですが…。そいういことらしいです(笑)



取組全体的に見ると、機械化、電子化、AIやロボットの活用、最新技術利用というポイントが多いのですが、有機農法の拡大や化学肥料の削減などのキーワードもあげられています。


有機農法、化学肥料削減、素晴らしいじゃないですか・・・と思っていたら、ゲノム編集をしたり、人工種を安価な餌(これがどんな餌になるのかも調べたほうがいいですよね)ものを大量生産、というような計画になっているので、もっともっと詳しい内容をしらべてみたいところです。


↑ ↑ ↑

みどりの食料システム戦略については、もっと詳しく調べて、記事にしていきたいと思います。







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